寺家キリコ祭り 9月10日(土)-11日(日)の朝

屋根の大きさは畳12枚分 豪華絢爛な巨大キリコ

そびえ立つキリコの雄姿

奥能登の珠洲市三崎町寺家地区は、往時、北前船が寄港し賑わった港町。紀元前に創建されたと伝わる古社・須須(すず)神社の秋祭り「寺家キリコ祭り」は、巨大なキリコが出ることで知られています。
最大のキリコは県木のアテ(能登ヒバ)でつくられ、高さ16.5m、重さ4t、屋根の大きさは畳約12枚分もあります。また、大きいだけではなく、輪島塗で仕上げられ、屋根や柱は金箔貼りの精巧な龍の彫刻などで飾られており、意匠にも見どころがあります。祭りの夜、神社に4基のキリコが勢ぞろいすると、まさにそびえ立つという風情。雄々しく、絢爛豪華な姿に圧倒されます。
毎年この大型キリコを繰り出すのは大変な作業。ふるさとへの思いや祭りに対する誇りが強いエネルギーとなり、町を出て生活している若者も、祭礼には帰省して祭りに参加します。
夜通しで巡行し朝を迎える
午後9時、暗闇の中で厳粛に「神移し」の神事が執り行われると、神輿の前後にキリコがついて巡行が始まります。神輿が各家を回る間、巨大なキリコは大通りで太鼓や鉦などを鳴らしながら神輿を待ち、合図のホラ貝が吹かれると動くというように、巡行はゆっくりと翌朝まで続きます。
朝日が昇り始める頃、キリコは海岸沿いに整列。明け方の浜辺で、鈴なりの提灯をつけたキリコが朝焼けでオレンジ色に染まる姿は得も言われぬ美しさです。

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